アロマセラピーとオイルマッサージで心と体に癒しの時間を!Tika Healing Roomの『宮下知香』さん

五感の一つであり、さまざまな感情を誘発する”嗅覚”。ふと薫った匂いによって心地よくリラックスできたり、逆に不快になるといった経験は誰にでもあると思います。日本ではその性質を利用して、アロマオイルのような匂い自体を商品としたものや、他の商品やサービスの付加価値を上げる方法が主流ですが海外、特にフランスやベルギーでは1930年頃から”メディカルアロマ”として医療的にも応用されてきました。今回は、そんなメディカルアロマの知識を持ち、アロマのオイルマッサージを提供している『宮下知香(みやしたちか)さん』にインタビュー。宮下さんが施術しているアロマセラピーやオイルマッサージ、富士吉田市の未来像などを聞きしました!

 

Tika Healing Room(Porta)

https://www.porta-y.jp/beauty/96385

 

宮下知香さんと富士吉田市が繋がるまで

今回のインタビューに答えてくださったTika Healing Room の『宮下知香さん』

 

本日はよろしくお願いします!

こちらこそよろしくおねがいします。

さっそくですが宮下さんと富士吉田市のご縁について教えてください

私はもともと富士吉田市生まれで、富士吉田市育ちです。就職先もこの辺りで、実は今まで外に出て暮らしたことがないんですよ。高校卒業後、なかなか就職先が決まらずに困っていたところ、ご縁をいただけたのが富士河口湖町の老舗ホテルでした。当時はホテルで働きたいという強い意志もなかったので、実際に働き始めるまではふわっとしたイメージを持っていました。それこそテレビのドラマなどに出てくる見上げるような大きなホテルで、格式高くてきっちりと働く”ホテルマン”というイメージです。

ところが、そのホテルは宿泊数が多くても一日で百組くらいで、大きすぎないからこそお客様それぞれに丁寧なサービスが行き届くという環境で、お客様にはもちろんですが、職場全体も皆が助け合うアットホームな文化でした。ただ、働いている人たちは県外者やワーホリでオーストラリアから来た方もいて、地元近くにいながら全く違う地域の人と交流できるという貴重な経験もさせてもらいました。仕事自体は忙しかったですが、だからこそ充実していましたし、何よりあの職場環境で働いた経験があるから、富士吉田市にずっと住んでいながら、他の地域の方との交流も今は自然に楽しめているように思います。

ホテルで働いたご経験から、外と繋がる自分になれたわけですね

二年ほどホテルを勤めた後、自分のしたいことを見つけたいなと思って色々な職業を転々としました。洋服屋や靴屋、ケーキ屋や製造業まで。そんな中で、楽しいと思ったのがキャンプ場での仕事でした。来てくれるお客さんはもちろん、働いているスタッフもみんなキャンプや自然が好きで、そんな人たちと話すのはすごく楽しかったですね。

子供の頃から自然が身近にありすぎたせいか、そういうのを積極的に楽しもうみたいな友達はそれまで居なかったのもあって、キャンプ場での会話はいつも新鮮でした。そういったことに興味を持っている方っていうのは、自然だけが好きっていうだけではなくて、そこに関連する食べ物とかにもすごく詳しいんです。例えば、自分達が普段知らず知らずに食べていたものが実は体に悪いんだ、とか。そういった情報の中で、自然療法やアロマセラピーと出会いました。

 

アロマセラピーとオイルマッサージで癒しの時間を提供する『Tika Healing Room』

富士吉田市の明見にある宮下さん経営の『Tika Healing Room』

 

アロマとの出会いは自然の中だったんですね

キャンプ場で一緒に働いていた方にハーブやアロマに詳しい方がいて、いろいろお話をしていたら「知香ちゃんもアロマやったらいいじゃん」っていう気軽なお誘いから、私のアロマの道がスタートしました。自分で手に入りやすい植物から始めて、そこからアロマの香りにどんどん魅了されていって。楽しくなって詳しく勉強していくうちに、香り自体が体のさまざまな場所に作用することがよくわかってきました。アロマを勧めてくれた方が「人間も植物も同じ生き物で深いところで繋がっているんだよ」というお話をしてくれて衝撃を受けましたね。

そこから本格的にアロマセラピストとしての勉強が始まりました。とはいえ、いきなり全力というわけではなくて、コツコツ続けていって、スキルや自信が十分になったら独立しようかという感じです。どうやったら独立できるか調べたところ『日本アロマ環境協会AEAJ』というところでライセンスが取れることがわかりました。幸運にも富士吉田市の市民会館で週に一回、アロマに関する講座が開かれていたので、試験に向けた自習をしながら、そこでも勉強を続けました。

アロマセラピーとオイルマッサージを行うTika Healing Room

 

アロマセラピーをお仕事にしていこうと決めたんですね

実は、アロマセラピーと同時進行ぐらいでマッサージやオイルトリートメントのお仕事もコツコツやっていました。もともとエステもやってみたいと思っていたところに、ご縁をいただいてお手伝いしたのが始まりです。オイルトリートメントに関しては何回か都内に行って勉強もしたんですが、本当に経験の世界なので、そこからはずっとお客様に施術しながら学んでいくという感じでした。結局、アロマもマッサージも常に勉強だと感じていて。初めてから10年ちょっとになります。

ただ独立したてでお店を持つというところまでの自信はなかったので、最初は富士河口湖町の温泉施設でサービスを提供していました。そこから結婚を機に、お店を始めたという感じですね。今はアクセサリーを制作・販売している友達と一緒に一軒のお店を借りて、そこでアロマの精油を使ってお湯で体を癒すというのをメインにやっています。ありがたいことにリピーターさんたちが多くいらっしゃるので、マッサージがてらの世間話が楽しいのもこの仕事の好きなところですね。

 

アロマの精油とは、どのようなものなのですか?

精油は植物から香りの成分とその植物の持っている由来の成分を抽出したものです。不要な添加物なども入っていないので、食べることだってできるんですよ。フランスでは、すでに医療分野の一角で、精油を薬として摂取したり、ドレッシング代わりに使うといったこともあるそうです。もともとが植物なので、イメージとしては漢方に近いかもしれません。その精油をマッサージに使うことで、植物の成分が体に少しずつ浸透していきます。マッサージの効果と相まって、血流がアップして冷え性が改善されたり、疲れにくい体づくりや疲労が溜まっている状態から回復したりします。

植物によって成分が変わるのはもちろん、お客様の体質や体調、暮らし方などによって効果的なものが変わるので、マッサージ中にお話ししながら、その内容を変えたりするんですよ。特にマッサージ中に感じたことをお客様に伝えると、そこから体よりも心のケアが必要なんだな、と感じるような場面があったりします。なので、施術するときはしっかりとお客様の体だけじゃなく心のケアもしてあげることを大切にしています。

私自身はそこまで人のことを深く知ってケアしてあげるということ自体が好きなわけではないんです。ただ、自分がアロマを使い出して、本当に変わったと実感していますし、それは他の人にも応用ができると思っています。「今、目の前に見えてるところじゃない部分で、もっと全然違うものが見えるんだよ」っていう、昔の私がアロマにさせてもらった体験をお客様に伝えていきたいですね。だから、感覚的にはお客様の思考や体調が変わっていくのをアロマやマッサージで後押ししてあげるというイメージでお仕事をしています。

 

▼富士吉田がもし、まるごとサテライトオフィスになったら…こんなことが起こる!と期待していること

アロマと心の関係を説明してださる宮下知香さん

 

富士吉田市は、積極的に新しい取り組みをしながら前に進もうという感じが街ぐるみで見えるので、地域の外の人たちも入ってきやすい土壌があると思います。そこに『まるサテ』によって、街のあちこちでワーケーションが楽しめる環境が整っていけば、その人材目当てに、地域の内外からお仕事が富士吉田市に集まるようになるかもしれませんね。テレワークができる人たちから見て「この街にさえくれば仕事ができる」というになれば良いサイクルに繋がっていくと思います。

反対に、例えばお年寄りの方が「若い人が何かやってるね」というふうに離れていってしまったらすごく残念だと思います。物事には良い面、悪い面がどうしても生まれてしまいますが、その折り合いをつけながら、街全体が盛り上がっていったら良いと思います。この地域は昔から観光地とはいえ、地方らしく良くも悪くも閉鎖的な部分もあります。働き方でいえば当然のようにみんながどこかに勤めていて、フリーランスという働き方は珍しい地域でした。これは、やりたいことがやれるような勤め先がないと、それを諦めないといけないような環境だとも言えると思います。

そこで『まるサテ』が進んでいくと、この地域にはなかったような職種・業種の方が増えていって、これまでに関われなかったようなつながりにご縁をいただく場面が増えていくと思います。それが新しい職業や仕事につながっていくと思うし、何より「富士吉田でもできるんだよ」っていうふうになっていけば、気持ち的にも経済的に豊かな街になっていくと思います。本当にちょっとした時間だけでも好きなことを仕事にして、ちゃんと収入が得られるようになると、どんどん富士吉田市民が変わっていく気がしますね。

そうなれば富士吉田市民の市外から来る人たちに対する見方も変わっていくように思うし、この地域の閉鎖的な文化も薄れていくように思います。そして、この地域の人たちがもっと自由でやりたいことに挑戦できるような、富士吉田市全体がそういう人を応援してあげられるような地域になっていければいいなって思います。

 

宮下知香さんからのメッセージ

私はアロマセラピーを通して、富士山と植物がうまくつながればいいなと最近思うようになってきました。自分の幼少期からずっと見て育ってきた富士山や自然が、次の子供達に残っていったらいいなと思っています。その魅力や歴史をアロマセラピーと絡めて伝えていけたらいいなと思っているので、興味のある方や何か私がお手伝いできる機会があれば、ぜひ富士吉田市にきてもらって、みんなで盛り上がっていけたら嬉しいです。

 

Tika Healing Room

https://www.porta-y.jp/beauty/96385

◯「富士吉田市まるごとサテライトオフィス」とは

「富士吉田市まるごとサテライトオフィス(略:まるサテ)」は山梨県富士吉田市全体を使って、様々な事業者が富士吉田市内に自分のサテライトオフィス(企業または団体の本拠地点から離れた場所に設置されたオフィス)を手軽に持つことができる取り組みです。

(詳細:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000093585.html

 

◯富士吉田市まるごとサテライトオフィスでは取材に応じてくださる方を募集しております。

 

「地域活性や街づくりに興味がある!」

「今こんな活動をして街を盛り上げている」

「頑張っている人がいるので記事で紹介してほしい」

「面白い構想があるのでこんな方と繋がりたい」などなど。

 

ひとつでも当てはまったら是非ドットワークPlusにいらしてください!

記事執筆/宮下 高明